その日は紗枝と二人でカラオケに泊まる予定だった。


だけど…


「あ、ちょっと待って、けんちゃんからだ」


カラオケに向かっている途中、紗枝に電話がかかってきて


「うん!まじで?…オッケー!じゃぁ後でね」


「どうしたの?」


「今日けんちゃん家に泊めてくれるって!なんか友達と飲み会するからおいでって」


そう聞いた時、なんだか嫌な予感がした。


「私も行って大丈夫なの?」


「当たり前じゃん。とりあえずどっかでご飯食べて待ってよっか?さえこお腹空いたでしょ?」


「…うん」


待ち合わせの時間になるまで、紗枝とファミレスに入ってご飯を食べる。


紗枝とこれからどうするか一緒に考えた。

でも、やっぱり出てくる答えは
お金がなければ何もできないというもので
援助交際しかないって話になって。


自分が親父とやる姿なんて全く想像できなかったけど、
街を歩いているおじさんを見て、こういうかなり年上の人とやるんだって考えたら
それを実際にしていた紗枝には申し訳ないけど
それだけで吐き気がする程気持ちが悪かった。