「やだ、ごめん!ひくよね。」


紗枝はワンピースを元に戻し私から目線を外してお茶を飲む。







私と一緒だ…――――


紗枝は私と同じ…――――



「私も…あるよ。殺されそうになった事」


紗枝は両手で持ったカップをコツンと鳴らして置き私を見つめた。


「ほんとに?」


「うん。殴られた事もあるよ。傷はもう、消えたけど…」



そう言うと紗枝は悲しげな笑顔を見せた。


「私達…同じなんだね」


「うん」


「…なんか凄いね、これが男と女だったら運命だね」


「これも違った意味で運命じゃない?名前も似てるし」


私が言うと紗枝はそれもそうかと笑った。


それから私達二人は今まで親に言われた事やされた事、どんな事でムカついたとか
そんな話を延々と話し続けた。