「え?そうなの?じゃぁバイトとしてるとか?」


「うん、バイトは…してる」


「そうなんだ。私も何かバイトしようかな。紗枝はどこでバイトしてるの?」



そう聞くと紗枝は


「ん?ここらへんだよ」


少し戸惑ったような言い方をした。


「そうなんだ」


しばらく黙ってお茶を飲んでいると、紗枝は聞かずとも独りでに話し始めた。



「私の親ね、なんか頭おかしいんだ。
自分ではそんな事思っていないみたいなんだけど…絶対おかしいの。
何回も殺されそうになったし…毎日のようにお酒飲んで私の事殴るの、ほら」



紗枝は話ながらワンピースを少しめくり細い太モモを見せた。


そこには真っ黒になった大きなアザがあって


驚いた私は固まってしまった。