そんな私を見て祖母はよく母に言っていた。


「こんな汚い格好させて…洋服くらい揃えてあげなさいよ」


すると母は祖母に向かって反抗していた。


「私も買ってないのにどうして子供に買わなきゃならないの!?」


そんな母に見兼ねた祖母は私が祖母の家に泊まりに行く度に新しい洋服を買ってくれた。


お洒落ができなくても、親に嫌われても
私は、自分なりに幸せを探していた。


自分が居てもいい場所を必死に探していた。


とてつもなく大きな幸せを望んだわけじゃない。


みんなが持っている当たり前の幸せが欲しいただそれだけ。


だから

幸せになれると思った。


そんなに難しい事じゃないって。


私だって


きっと幸せになれるんだって。