「健一は…同じ小学校だったんだよ。」
「え?」
本当に…?
けんちゃんが…いたの?
「健一はずっと海司の後ろにいて…弥生ちゃんにはなにもしてないよ。」
「…………」
「海司はずっと…………俺から言うべきじゃないな。」
「…………」
「でも、これだけは信じて…君を騙したかったわけじゃないんだ。それだけは…」
「………」
「じゃぁ」
私の頭をポンと触り部屋を出ようとする海斗君。
「海斗君!」
「なに?」
「どうして…私を放って行ったの?」
「…どちらか一人が父の仕事を継ぐためにアメリカ留学をしなくちゃいけなくなったんだ。」
「え?」
アメリカ留学…?