「かい君っ!!私、頑張るから…見ててね!」
「あぁ…」
そう言って…かい君は私の頭を撫でた。
「………」
ビクッと…体が震えた。
「ごめ…大丈夫?」
「ごめん!私こそ……大丈夫だよ………大丈夫。少し……驚いただけ。」
「なら、よかった…」
そう言って頭をかくかい君の腕のあざ……あんなとこにあざ…あったっけ………
そのあざって………
違う!違うよ……かい君がそんなわけない……
頭に少し過ぎった考えを…どうにか消した……
「弥生?」
「ん?」
「…いや。」
「あ…家だ……」
「…………」
「じゃぁね…かい君!また寄っていってね!」
私はそれだけ言って急いで門の内側に入った………
あのあざ……違うよね?
この時…私は気づいていなかったんだ………
かい君の本当の姿に。