「あぁ、そうなんだ!全然気にしないよ。ここまで運べたり役得だったしな。」



「…………」



優しいんだ…この人。



「ありがとう。」



「いいよ。そのかわり名前教えて!」



「名前?」



さっき教室で言ったはずだけど…あ、遅刻してきたんだ…。



「私は…五木弥生。よろしくね…えっと…」



「弥生?」



「え?」



男の子は驚いた顔をして私を見た。