夏琅たちと別れ、愛輝と花梨と共に女子が集まる場所に行く。

遅刻だと思ったが、先生が来てなかったためセーフになった。

ラッキーっ♪♪

男子はアウトだったみたいで、グランドを走らされていた。


準備体操をして、授業に入る。

今日はボール運動系らしい。

ちらっと男子の方を見ると、軽い足取りで走る由輝と涼介。

少し遅れてダルそうに走る夏琅と利玖。

利玖はともかく夏琅は運動部なんだから。

と、心の中で思いながら4人をながめていた。


「……い、…らい…來!」

「ふわぁい?!」

急に名前を呼ばれ肩が震える。

「にやけてないで、愛輝の投げたボール取ってあげてよ」

「に、にやけてた!?」

「男子の方を……と、いうゆり夏琅を見てね」

クスッと微笑む花梨。

「ーーー…っ///」

無意識だ!恥ずかしいっ

「來ー!魔球いくよっ」

数メートル離れた所に立っている愛輝がブンブンと手を振っている。

魔球…って。

愛輝が「えいッ」っとボールを投げるが、飛んでいく方向は私が立っている位置より大きく右に反れた。

「「………ノーコン」」

私と花梨の声がハモる。