「へ……???」
いまいち状況が分かっていない私はキョトンとして碓水の顔をながめる。
あ、碓水の手…さっきよりあったかくなってる。
「ストーップ!」
2人の間に割って入ったのは由輝ちゃんで…。
我に返った私は由輝ちゃんの後ろに隠れた。
「あい…は、ら??………って、ここは!??―――…ゔっ」
由輝ちゃんの顔を見たら我に返ったのか碓水は勢いよく起き上がった。
勢いよく起き上がったので、腹の傷が痛むのかうずくまってるけど…。
「ちょっとー、大丈夫?」
「あぁ…。それより何で俺…」
碓水は部屋を見わたした。
「んーと…碓水ね。
路地裏で倒れてたのを発見して、病院連れてこうとしたんだけど…“病院は嫌だ”って言うからウチに連れてきたの!」
「そっ…か………。俺…生きてたんだ?」
碓水は刺された辺りを、ゆっくりと撫でてつぶやいた。
「母さんが看護婦やってんだ。
だから一応、応急手当はしといたけど…。
念のため明日にでも一度病院で診てもらった方がいいってさ」
そう言いながら由輝ちゃんは利玖の隣に移動した。
「サンキューな…。相原も葛城も迷惑かけて悪かった」