パタン…と扉を閉めて花梨の居る台所へむかう。

「あ、涼介。ご飯コロッケとサラダで良いかな?」

しゃがんでいる花梨は、自然と上目使いで俺を見ることになる。

「良い!何でも良いッッ!」

ドギマギしながら答える俺を不審に思ったのか、花梨は立ち上がると顔を覗き込んできた。

「涼介、さっきから変だよ…?」

その距離、わずか10cm弱……。

「〜〜〜ッッ!!な、何でない!俺テレビ見てるからっ」

台所を飛び出した俺は、そのままソファーにダイブ。

あ゙ーー…夏琅のアホが余計なこと言ったから変に意識すんぞ!

クッションに顔をうずくめる。

落ち着け、涼介。

間違ってもソファーに押し倒すなんて、ヘマすんなよ。

………つーか、何時も通りやってたら何もねーんだよ。

そーだ!そーだ!意識しなけりゃ良いんだよ。

よし、問題解決!

自己完結すると急に眠たくなってきて、俺はゆっくり目を閉じた。





―――やめて……痛いよぉ…ッ

何だよ、コレ…?

―――ハァ…いい子だな涼介…

昔の…記憶……??

―――存在価値はゴミ以下ね…

嫌だ………

―――アンタなんて……

やめろッッ!!