俺の言葉を聞いて、相原は苦い顔をして目を閉じた。
「ちゃんと冷やして。」
「うー……」
ソファーから落ちたタオルを、相原の顔に乗っける。
「ニャア」
崩した足に乗ってきた子猫は、そのまま寝転び丸くなった。
………素直に可愛いと思う。
「キラ………」
「あ?」
「なまえ。由輝と愛輝の輝くって字を取ってキラにした…。」
「ふーん。」
「野良のにゃんこなのに、人なつっこいでしょ。」
「拾ったんだ?」
「うん。さっきねー………」
「………は?」
相原って、本当サラッと凄いこと言うよな。今日拾ったって……。
「マジで?」
「うん。碓水と会う前にコンビニ行ったんだけど、その帰りにね」
「…………。」
鍵開けっぱなしで家を飛び出すとか…いきなり子猫拾ってくるとか………コイツの行動力って意外と半端ない。
「…てゆーか碓水、暇じゃない?テレビでも見る?」
「いや、別に…。それよりお前は早く寝ろよ」
「うーん……」
渋々な感じの返事をする相原。