「ハ…っ!……も…やぁ…ッッ」

「相原…大丈夫だから。深呼吸」

イヤだ。イヤだ。イヤだ。イヤだ

苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい

由輝ちゃん………由輝ちゃん!

震える体を同じく震える手で抱きしめギュウッと強く目を閉じる。

「ック…由輝ちゃ…ッッ…ゆ、き…っ……ハッ…ハッ……ぁ…!」

言葉が届いていない私に、碓水は舌を鳴らした。

原っぱに倒される体の上に碓水が覆い被さった。

そして………、

「ちょっと我慢しろよ?」

少し苦い顔をして髪をひとなで。

「ハァ…っう…ぁ……?」

碓水の綺麗な顔をが降りてきたかと思うと……

はくはくと空気を求め動く口に、

飲み込めない唾液で濡れた唇に、

「―――……ッッ!??」

求めてやまなかった二酸化炭素と熱が体に入ってきた。

「…ッッ!…んっ…ふ……」

思わず碓水の服を握りしめた。

「ん………」

「…っ…はッ……ふぁ…」

「――…は…ッ」

「んんん…ッ……!」

ゆっくりと体が楽になっていき、震えもなくなっていくのが分かる。

……唇の熱が離れて行く。

そこで私の意識は途絶えた。