だから、安心して空から見てて。
(でも、たまに泣いちゃうかも…)
(まぁ、その辺は大目に見てね。)
「今度来る時はキラも連れてくるね。あと、お花もちゃんと持ってくるから」
この時……私は由輝ちゃんがいた頃みたいに笑えていたと思う。
ザリッ…
後ろから足音が聞こえ振り向く。
「あ…。」
風になびく金髪と紅く輝くピアス
そこに立っていたのは、
「碓水……?」
クラスメートの碓水玲。
碓水と会うのは碓水が刺されたあの時以来だから、数ヶ月ぶり。
「何してんの?」
私服姿の碓水にたずねる。
「こんなとこ墓参り以外で滅多に来ねぇだろ……」
「あ、そっか。」
誰の?って聞いたら、碓水の表情が険しくなった。
聞いちゃいけないこと聞いちゃったなって思ってゴメンと謝る。
「別に……じいちゃんの墓参り。お前は?」
「私?私は…………」
振り向きお墓を見つめる。
「ゆ…き……ちゃん」
「あ?」
「由輝、ちゃんの…お墓参り」
私の言葉を聞いて碓水は、目を大きく開いて驚きを隠せないって顔をしている。
碓水でもそんな顔するんだ……。
そう思うとちょっと笑えた。