「そんときの利玖だけ、中年太りのハゲだったらヤだなー」
愛輝は、ハァとため息をついた。
「え?俺、限定?つか、お前ら俺の扱い悪くねぇ??」
「「ふつう」」
………うん。
やっぱり俺らにシリアスは似合わない。
こうやって、バカ言って笑ってるのが一番だ。
「俺、10年後は來と幸せな家庭を築いてるから!」
「さりげなくプロポーズ?」
「子ども数は?」
「サッカーチームが出来るくら」
「夏琅、変態ー」
「來、ツンデレー」
「俺も幸せな家庭築いてたいな」
「涼介にしちゃ可愛いね」
「うるせー」
「私は由輝ちゃんと暮らすー!」
「え、由輝。マジで?」
「由輝ちゃん!毎日、美味しいごはん作ってね」
「おー」
「「マジかよ!!!!」」
どこまでも広がる澄んだ青の下で
俺たちの笑い声が響いた。
―――みんなで卒業しような!
交した約束、
必ず叶うと信じてた。
変わらない友情、
ずっと一緒だって信じてた。
だから…………
この先に起こる出来事なんて、
誰も予想してなかった