………そういや、3日もケンカが続くなんて始めてかも。

でも、今は愛輝との兄妹ケンカなんかより、夏琅の体調が心配だ。


「つーか、何でお前らケンカしたんだよ?」

「あー、愛輝から聞いてない?」

「聞いてない」

「へぇ」

まぁ、半分夏琅が原因がみたいなもんだしな……。

黙っていたなんて愛輝にしちゃ、賢い選択だと思う。


「大した事じゃねぇんだけど…。ま、俺らだって兄妹だし?」

「そうだなー。…ゲホゲホッ」

「…夏琅?」

「んっ…ゲホゲホ…ゴホッ」

「おい、大丈夫か?」

咳き込む夏琅の背中を擦る。


「ゲホ…ゲホゲホッッ……ゴホッ…ゥエッ……ガハッ…ゲホ!」

「ナースコール押すぞ!?」

「ゲホッ…ゴホゴホ…ッッ…っ大丈夫…………」

弱々しく笑う夏琅を見て、背中に嫌な汗が伝う。


「ハ…ッ………ハァー……」

深く深く息を吐く。

もう大丈夫だから、と言う夏琅。

「わかったから……。夏琅、少し横になれば?疲れたろ?悪かったな、こんな時間に来て」

半ば無理矢理に夏琅をベットに寝かせ、そろそろ帰るわ、と言って立ち上がった。