――――――見たか、お前らッ
オレのスーパーキック!!!


いつかみんなで応援に行った
サッカー部の試合。

華麗にゴールを決めた夏琅は、
涼介やチームメイトとじゃれながらも、スタンドの私たちににばっちりVサインを送った。


あの笑顔はもう見れないんだね。



「來……」

「なに?」

「いっぱい遊ぼ!」

「は?」

抱きついたままの体制で見上げると、にこっと笑う夏琅。


「んで、みんなでなにかして!
2人でいっぱいデートもしよ!」


そんで、たくさん思い出作ろ!

忘れたくても、一生忘れられないサイコーなヤツを!



「夏琅………」

「な?」


そう言って夏琅は私を離す。

離れていく体温が名残惜しい。


離したくない、離れたくない


だから、……………夏琅の首に手をまわし、背伸びをし合意の意味を込めてキスをした。

夏琅は驚いた様に目を開いていたけど、ふっと笑った。


「……ん…っ、」

不意に深くなる口付け。

離れようと思っても、頭を押さえられ離れられない。


「…ふっ……んんん…ッ…」

だんだんと激しくなっていくキスに、意識が朦朧としてきた。