我に返りさらに赤くなる來と、
対照的にふてくされる夏琅。
「朝から…あ、もう昼か。
とにかく!会ってそうそうイチャイチャすんな!!」
「羨ましいな!」と続きそうな勢いで話すのは、彼女いない歴17年利玖。
正直…利玖は同性の俺から見ても整った顔立ちで、一般的にいうイケメンの部類には余裕で入れると思う。
茶髪にピアスでチャラいけど、まぁオシャレだし?
性格だってフレンドリーで面白いし、根はイイヤツだし?
「利玖は羨ましいんだよねー?」
「うーるーせー」
ただ、ちょっと女好きっつーか…軽い。
誰と馴染みやすい性格なだけあって、ナンパも上手いし……しょっちゅう違う子と遊んだりしてる。
「そんなんだから彼女がてきねーんだよ」
俺、夏琅、涼介は何回この台詞を利玖に言った事か。
それにモテるのはモテるんだから「せっさくだから告白してくれた子と、付き合ってみればいいのに」…って言えば、
「好きでもない子と付き合えるかよ」だって。
取っ替え引っ替え違う女のコと遊んでる奴の口から出てくるには、不釣り合いの純粋な言葉。