絢芽ちゃんは天然だ。
ボク等の学年、年下にもモテる訳で。
でも、本人は全く気づいてない。
誰にでも優しいから、みんな自分に気があると思ってるんだ。
なんで、気づかないの?
そんなんだから、ボク、心配なんだよ。
ギュッてして、甘えても
チュッと唇にキスしても
どんな事をしても、全然足りない。
安心出来るのは絢芽ちゃんに触れてる時だけ。
絢芽ちゃんとデートしたい
絢芽ちゃんとキスしたい
絢芽ちゃんにギュッとしたい
絢芽ちゃんといると、ドキドキする
絢芽ちゃんといると、安心する
絢芽ちゃんといると、心地良い
ボク、絢芽ちゃん中毒だな。
絢芽ちゃんの行動で、ボクを不機嫌にさせることがあるのは、本人は知らない。
何故なら、絢芽ちゃんが天然だから。
今だって、絢芽ちゃんを教室に迎えに来たら
「絢芽は頭いいなぁ」
「いえいえ、先生の教え方が上手いんですよ」
数学教師といちゃこらいちゃこら
はぁ……
「ん?絢芽、シャンプー変えたか?」
「え…?あ、はい。変えましたよ」
「その香りもいいな」
出たよ、数学教師のセクハラ
「絢芽ちゃ~ん」
「あ、涼くんゴメンね…今行くから」
そう言うと、絢芽ちゃんは荷物を鞄に詰め、数学教師に礼をすると駆け寄ってきた。
「涼くん、ゴメンね」
「いや、別に大丈夫だよ」
ホント、あの数学教師は教育委員会に言うしかねーな
「お~い!!高梨~♪」
一人、イライラしていると同じクラスの
早川 凪
が話かけてきた。
「なに」
「うっわ!冷ってぇな。まぁ、そんなお前も好きだから安心しろよ☆」
なんだ、その☆は。
「シカトする」
ここは流す。
だが、うざったいこいつは
「シカトとか言って、話してるし」
そう言ってゲラゲラ笑う早川。
「……」
「あっ、おい!待てよ、高梨!…はぁ、また明日なー!」
手を振るくらいはしてやろう。
「このツンデレ高梨ー」
こいつ…
俺が絢芽ちゃんを好きになるのに、理由はいらなかった。
僕と絢芽ちゃんは家が隣で、毎日一緒にいた。
物心がつくと同時に絢芽ちゃんが好きだと気づいた。
次第に僕は絢芽ちゃんを意識するようになり、耐えきれず告白した。