可愛いよ。
可愛い。
ボクだけの絢芽ちゃん。
好きだ。
好きなんだ。
「なにがあったかは、知らないけどさ…
困った事があったらいつでも言ってね?」
そう言って絢芽ちゃんはボクの頭を撫でた。
心地いい絢芽ちゃんの体温。
絢芽ちゃんの匂いが大好きだ。
ゆっくりと、上から下へと上下にボクの頭を撫でる絢芽ちゃん。
それが心地よくて夢の中に入っていった。
◇◇
「ねぇ、りょーくん!!」
「なぁに?あやちゃん?」
「あやね、大きくなったらおよめさんになるんだっ!!」
「え…っ?だれの?(涙)」
「涼くんどうしたの?泣いてるの?どこか痛いの?」
この夢…
ボクが3歳の時のー…
「あやちゃんはだれのおよめさんになるの?」
「あやは、涼くんのおよめさんになるんだよ!」
そうだ。
絢芽ちゃんが言ったこの言葉。
ボクは忘れてないよ。
絢芽ちゃん…
ボクがどれだけキミの事を好きか知らないでしょ。
キミはボクのなんだよ。
ねぇ、
約束。
したでしょ…?
「…絢芽ちゃん」
「あ、起きた?おはよ」
そう言って、ニコッと微笑む絢芽ちゃん。
「ねぇ、絢芽ちゃん…」
「どうしたの?」
いつもより少し低く話かけた為か、少しビックリしていた。
だが、いつもの用に接してくれる絢芽ちゃんは優しい。