「何食べる?」


母さんが行ってから、何時間経った時、絢芽ちゃんが立ち上がり聞いてきた。

「なんでも、いいよ」


さっさの事で、傷付いたから、少し冷たく言った。

「なんでも?…じゃあ、オムライスでいい?」

「うん」

「わかった。作るから、待っててね」



キッチンで手を洗い、冷蔵庫からオムライスの材料を取り出した。

ルンルンで作る絢芽ちゃんは、ボクがさっさ傷付いた事に気付いていない。


『えー、只今入りました、情報では、犯人は××市に逃走中だと云う事です。』

テレビをつけると、そんなニュースがやっていた。


『××市在住、又は、付近の方はお気を付け下さい』