2階に上がってみると、サトシが帰宅している筈なのに、電灯が全くついていなかった。
「サトシ?」
軽く呼び掛けてみたが、全く返事がない…
気のせいだったのかな?
私は念のため、2階の全ての電灯のスイッチも入れた。
「よし、これでオッケー!!」
自分を勇気づける様に、わざと大きな声で言った。
元いたリビングに戻ろうと、私は階段を下りた――
え――?
私は階段を下りた所で、絶句して立ち止まった。
ついさっき点灯させた筈の1階の電灯が、全て消えてたのだ!!
確かに、全部灯けたはずなのに…
キイィ…
背後で、廊下へと続くドアがゆっくりと開いた。
私の足は、あの時の事が蘇り、無意識にガタガタ震え始めた…
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