そこまで話すと母立ち上がり、鏡台から木箱を持ってきた…
箱を開けると、中には絹に包まれた胎児が入っていた――
「この子が小枝子…」
確かに、不思議な事に鼓動が聞こえる。
私はその鼓動を聞いていると、急に目眩がしてきた…
ふと時計に目をやると、午後3時5分を指していた。
「何も心配しなくてもいいのよ…
小夜子も小枝子も、そしてサトシも、お母さんの大事な子供達だからね」
母は私を見ながら話を続けた。
「それにね…
サトシにも、智子さんにも、それに順子さんにも、この事は以前から話してあって知ってるから…
安心しなさい。
小枝子――…」
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私の意識は、どんどん薄れていった――
「それとね小枝子…
捧げた生命は、お父さんのものなの…
あなた達は、血を分けた可愛い子供だけど…
お父さんは他人だから――…」
私はその声を聞きながら、意識を失った…
気が付くと、目の前にみんなと楽しそうに話をしている私がいた。
その姿を呆然と眺めていると、母が私を覗き込んで言った…
「また後でね小枝子…」
止めて…
蓋を閉めないで!!
蓋を…
蓋を閉めないで――
私は箱の中に入れられた……
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あなたのバンドルネームは、本当に大丈夫ですか?
そのバンドルネームを、変更しようとしているあなた…
新しいバンドルネームは、本当に大丈夫ですか?
あなたの名前は…
本当に、あなたの名前ですか?
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