私達は先生の話を、ただ静かに聞いていた…



その時、私はフッと全身の力が抜け、その場に倒れ込んだ。

「小夜子、ダメだよ小夜子!!」

智子が私を抱き締めて、必死で名前を呼んでいる…


でももう、私の服は首から下が真っ赤に染まっていた。



先生は振り返ると、力強く言った。

「よし、今から都野学園高校に行こう!!

困難な状態の生徒を目の前に、もう後悔はするのは嫌だ…

同じ過ちは犯したくない!!」



多分この時はもう…

先生は自分の生命を犠牲にする事を、考えていたのだろう。



先生は私を抱えると校舎を出て、3人を自分の車に乗せると、都野学園高校に向けて出発した――


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