「先生…
谷口友理さん…御存じですよね?」
先生の顔は、その言葉で一瞬にして蒼白になった。
「し、知らないぞ…
だ、誰だそれは…芸能人か何かか?
そ、そんな事より、早く帰って勉強しろ!!」
そう言うと、慌てて車に乗り込み、私達の制止を振り切って走り去った。
走って追い掛ける訳にもいかず、私達は職員室に向かった。
中を覗くと、数人の先生が机に向かっていた。
青山先生と同じ数学の先生を掴まえ、それとなく聞いた。
「先生、青山先生って、都野学園高校にいたんですよね?」
「そうだよ。
よく知ってるな。
それがどうかしたのか?」
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