階段を上っていく。

(・・・コノ階段って・・もしかして・・)

キィ・・・

「屋上?」

その人は当たり前のようにうなずいて

「俺のコト・・・覚えてる?」

その人はあたしに強い意志を持った瞳を向けて聞いた。
その瞳に吸い込まれそうになる・・・

あたしは精一杯の勇気を出して・・

「・・・・あの時は・・・・スイマセンでした!!
・・ケガはなかったですか?」

と言うのが精一杯で・・・
これ以上何も言えなかった。

けれどその人は

「・・・やっぱ、覚えてねーよなぁ・・・」

あたしはその人が何を言ってるのかわからず・・

「えっ?・・・えっと・・。」

あたしが困惑していると・・

「”空を見上げれば良いことが起きるよ”」

あたしはびっくりして声が出せなかった・・。
(なんでなんでこの言葉をこの人が知ってるの!?)