「あ、空谷くん。

碧のトコ行った?怒られたでしょ。」



笑って俺に話しかけてくる倉沢。



「まぁな。


でも、教えてくれてサンキュ。


会えてよかったよ。」




倉沢が教えてくんなきゃ俺は碧が何で学校に来ないのかずっとわかんないままだったから。




「どういたしまして。

あたしはもう帰るけど・・・


空谷くんは?バイト?」



「あぁ。もう行かないとな・・・


じゃあな。」


「頑張ってね。」



俺はそのまま病院を出て自転車を飛ばす。



バイト先は居酒屋。


碧にプレゼントを買ってやりたいから。


こんな動機でバイトしてる。




5時からだから・・・まだいけるな。




この時はまだ知らなかったんだ。



碧が1人でどんなに泣いていたのかも。



碧がもういなくなってしまうということも_______