「ありがと・・・


名前はなんていうの?」


泣きやんだあたしは圭の名前を聞いた。


「僕?僕は空谷圭っていうんだ!!よろしくね?

君は?何て名前?」


「あたし・・・


あたしは・・・碧・・・。」


家族のことを思い出して名字を言えなかった・・・。


そんなことに圭は気づかず

「碧かぁ・・・


僕のコトは圭って呼んでね!!」


満面の笑みで手を差し出してきた。


あたしは躊躇いながらその手をそっと握った・・・。






圭の手は温かくて・・・




あたしは笑みを漏らした。