カキーン・・・
「・・・っしゃ!!」
「いいぞ、悠!!走れ~!」
あたしは、君に向かって出来る限りの声を出した。
あたしと悠は付き合っている。
「菜緒~!!」
ホームランをして、気分のいい悠があたしに手を振った。
「悠~~!!」
どう見ても、ラブラブなカップル。
「おい。そこのバカップル。」
「皆ちゃん!!」
皆ちゃんこと、あたしの友達はあたし達の恋を応援してくれている。
「皆ちゃん、今日も見に来てたんだ。」
「うん。あんたたちの、いちゃつき具合を。」
キラーンと目を輝かせた、皆ちゃんの前に悠が横に入る。
「ちょっと、俺の彼女とらないでくんない??」
「はぁ??」
皆ちゃんが、首をかしげた。
その後に、ぷぷっと笑った。
「なんだよ、皆。」
「ははは、ウケる~~!!」
あっはははと、大きな口で笑った。
「ちょ、からかわないで。皆ちゃん。」
あたしは慌てて、皆ちゃんの口を押さえた。
そう、そんな日を越えて
明日は入学式。
明日から、あたしたちは高校生になる。
「悠、何組になるかな~。」
「菜緒と同じがいいなぁ。」
なんて
あま~い話をしていた。
明日は入学式。