気がつくと、ここは―?多分ベットの上で薄暗いから夜だ。
「んー…」
 ガチャ
 この部屋のドアが開く。誰だろう…
「起きてんの?」
 トーンの低い男の人の声。
 夢を見ている感じがするんだ。
「おい」
 部屋の電気がつけられ明るくなった。でもまぶしい!
「襲うよ?ナナちゃん?」
 耳元でささやく声。慌てて起きる。
「キャ!」
「嘘だわ、バーカ」
 男はあの時の。空を飛んでた…。
 ほんと意地悪なんだから。てか、本当に夢じゃないんだ。さっきまでのことが信じられ ない。
「誰、ですか?なんで私の名前知ってるの?」
「さあね。俺は直人だから。」
「なおと…?」
「何?」
 聞いてみよう
「ここはどこ?直人はなんで空が飛べたの?」
 直人はフーとため息をついた。
「パンパイアだから」
 と、顔をつかずけてきた。 
 バ、バンパイア?って吸血鬼?え…えぇ!?嘘でしょ!
「んでーここは魔界って言い方はないけど、近いな」
「ありえない」
 まるで、絵本の中に来たみたいだ。
  チュウ
「いやぁ!」
 直人に首を舐められた。
「…まずくはないな」
 と、じーと見つめてくる。
「変態!」
 私は舐められた所に手を当てた