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街中クリスマス一色。
どこを見ても男女の幸せそうな顔で溢れている。
テレビでは、「ホワイトクリスマスになるだろう」と伝えている。
時計の針は20時を過ぎているが、この家には一人だけ。
空腹に耐え切れなくなった女の子は、いつもと同じ様にある物を食べ、布団の中へ。
そして、眠りに落ちる寸前―――
『サンタさんが来ますように…』と祈った。
翌(あく)る日、目を覚ました女の子。
その枕元には、青い風船が浮かぶ。
それは昔、家族で出掛けた時に強請って買って貰った、“あの”青い風船と同じ色だった。
嬉しさの余り、報告しに
「サンタさんがきたの!」
リビングに出てみるも…誰の姿も無かった。
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