「そんな事ない!」

頬を膨らませ、抵抗してみる。

「そうだな」

まるで子供をあやすかのよう。

しかも、笑いを押し殺して。


もういい…

脱力気味に立ち上がり、ドアへと向かう。


「部活に戻りますね。コーヒー、ご馳走さまでした」

「あぁ。俺もすぐ行く。みんなに身体冷やさない様に伝えとけ」

「分かりました。失礼します」

一礼し、グラウンドへと向かった。



久しぶりだったにも関わらず、何も変わらないやり取りにホッとした。