「そうか。何かあったら、言って来い」

「は〜い」

「一人で帰ってんじゃねぇぞ」

「は〜い」

「本当に分かってんのかよ?」


いくら私だって、そんなに子供じゃないのに…


「何か…先生ってパパみたい」

小さく呟いた言葉すらも…

「何か言ったか?」


聞こえてる…

なんて地獄耳!!



「何でもない。あっ、もうこんな時間。戻んないと」

左腕のありもしない時計を目の前にかざす。


「おい。腕時計ねぇだろ」

「心が綺麗な人にしか見えないんだよ」

「じゃぁ、お前に見える訳ねぇだろうな」

失礼な!!