「あ、はい」
彼女の傍(かたわ)らで、私も制服からジャージへと着替え始める。
「今日は、葉山君と一緒じゃないのね?」
「あー。今日は委員会があるとかで、遅くなるそうです」
「そう。遅くなるの。先生には言った?」
「いえ。まだ言ってませんけど…」
「先生に部活始まる前までに伝えておいてね」
「はい。わかりました」
部室から出て行く副部長の背に向かって言った言葉は、ピシャリと閉められたドアにより、最後の言葉まで聞こえたのかは分からない。
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