―――放課後。


「亜耶。ついて来てよ」

亜耶に縋り付く。

「いやよ。これから、みんなでカラオケ行くの」

なんて言いながら、ご機嫌で消えていく。

きっと合コンに違いない。



一人残された私は、仕方なく部室へと向かった。



一人で行くのは、今日が初めて。

今までは葉山に付いて行けば良かった。

緊張が押し寄せる。


ドアの前で息を軽く吐き出し

「こんにちは」

勇気を振り絞り、ドアを開けた。


「あら、吉沢さん一人?珍しいわね」

部室の中には、副部長が着替えていた。