「その人、あゆみって登録名だったの!?」

「な、なんだよ。急に大きい声出すな。
びっくりするだろ!!」

「あ、ごめん・・・」

「名前がどうかしたのか?」


その時、スピーカーから昼休憩の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。長谷部が私に指を突き付ける。

「お前、このこと絶対誰にも言うなよ!!」

長谷部は捨てゼリフを吐いて、急いで教室に駆け込んで行った。


あゆみ──か。
確か、あの小説を書いてる人もAYUMIだ。
偶然の一致なのか、それとも何か関係があるのか?

一連の事件の裏側が、少しずつ見え始めてきた様な気がする。