「もう、これじゃあ6時間の日とあまり変わらないじゃない!!」

大声で愚痴を叫び、私は愛美の元へと急いだ。

まったく・・・
担任の話が長いのは今始まった事ではないけど、今日は早く終わって欲しかったのに。


いつもの倍速で歩き、5分で駅前に到着した。

右に行けば近いが、あの踏切りを渡らなければならない。通りたくない。通りたくはないが、予定よりかなり遅れているし・・・

「行く・・・か」

私はあの踏切りを渡る道を選び、駅前通りを右に曲がる。心臓がバクバク音を立てる。


不安をどうにか抑え込み、踏切り近くまで進む。そして一気に渡ろうと決意し、踏切りを睨み付けた。

その時だった──
どこからともなく変な音が聞こえてきた。

「何の音・・・?」


電車が来ない事を確認し、踏切りを走って渡る。そのまま病院に向かいながら、不意に古本屋の店主が言っていた事を思い出した。

「古物屋のオジサンが、妙な音がすると言っていた」

なるほど。
でも、音というよりは・・・