「あのね千里、信じてもらえないかも知れないけど・・・
あの時、踏切りの前で何か音楽が聞こえてきてね。その音楽を聞いているうちに、急に頭の中が真っ白になって・・・
気が付くと、ベッドの上だったの」
「え、ホントに?」
「信じる?」
「信じるも何も、私は愛美が事故に遭ってからずっと、誰かが意図的に起こしてると思って調べているのよ」
「千里・・・」
愛美の言葉で、事件を解決する糸口が見えた。
突然聞こえてきた音楽──
それが、催眠効果を発動させる鍵なんだ!!
そういえば、確かに私もあの踏切りで妙な音を聞いた記憶がある。確か、それが流れてきた場所は古物屋だ。
古物屋の店主も「変な音がする」と、古本屋の店主に話したと聞いた。
私はその後、1時間程話しをして病室を後にした。