3時間目の授業中――
制服の胸ポケットに入れていたスマートフォンが、バイブレータで着信を知らせた。この感じはメールの着信だ。
私の動きが一瞬止まる。
この届いたメールは何?
もしかすると、今朝の出来事を離れた場所で見ていた真犯人が、私に送信してきたのかも知れない。
授業が終わり、スマートフォンをポケットから取り出して、メールを確認する時がきた。震える手でメールを開くと、何かのデータが添付されいた。
赤と黒の点滅文字で表示されたデコレーションメール。
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最終警告だ !!
と1行だけ書かれていた──
ああ、やはり・・・
危惧していた通り、岸本は囮だったんだ。
岸本の席は先生の目の前だ。とてもではないが、授業中にメールなんて送信出来るハズがない。
危険が増しただけで、事件または振り出しに戻ってしまった。
しかし、事態は新たな局面を迎える――