「もぉいっけんいくで〜〜〜♪」

「海月!飲み過ぎやって!酒は飲まさん!」

「…なんで止めんの?もっと…もっと飲んで全部わからんくなりたいのに…。」


ふわっ…て。


「すきやで?」



大輝から甘い匂いがした。




夜中の商店街から1本それた細い道。

大輝の腕の中。


…このままでいたいよ。







タクシーを止める大輝。

慣れた左手が眩しいよ…。





大輝が知らない住所を運転手に告げると,タクシーは走り出した。




きらきら光るネオンは今日は優しく見えた。




可愛いね。

好きだよ。

そんなあたしの欲しい言葉をくれる人が隣りにいる。














安い幸せだな。