「てかナナセはドコの店なん?」

「前もゆわんかった?ブルーローズやで。」

「ブルーローズね!覚えた覚えた!」

「絶対覚えてないやろ?よーた君はドコの店??」

「Jewelやで!実は俺,ホステスやってるねん!」

「あはは〜あほや〜!Jewel知らんわあ。」

「あほゆうな!てかナナセいくつよ?」

「にじゅう。」

「ぶはっ!!普通ハタチってゆわん?」

「もぉうるさいって〜!」

「ははっ!!てか店の開店何時なん?」

「なに〜?店来てくれんの?11時やで♪」

「遅っっ!!めちゃ遅くない?」

「う〜ん,まあ普通より遅いかな?ゆっくり寝てられるから楽やねんなあ!」

「う,うらやまし〜!」






壊れてた蛇口から一気に水があふれたように…

どんどん出て来るナナセの情報を一滴でも多く集めたい。


願わくば全部飲み干したい。



けどナナセ。




お前はまだ,透明の水じゃないもんな。








《ぴるるるる》


ナナセの着信音が2人の笑い声を裂いた。