葉が口にだすことは、ちゃんとほんとだって信じていられる。
葉は嘘をつかない。
「柚寿!ごめん、合コンかりだされてもうた」
‥そんなとこまで正直じゃなくてもいいのに。
それを隠して行けない不器用さは、あたしより年上みたいで悔しいときに目の当たりにするとちょっとほっとする。
「ともだちの失恋なぐさめ会やねんな、んで俺幹事になってもうたから絶対いかなあかんねん」
ごめんな、とおがむ葉に
「‥いいよ」
あたしがもっとキレると思っていたらしい葉は拍子抜けしたみたいだ。
「怒ってへん?」
おそるおそるのぞきこむ葉にちょっとほほえんで
「もう女の子はあつまってんの?」
「いや‥俺があつめなあかんのやけど‥」
そこで気づいたらしい。
―――――こうしてあたしと葉は、もう一度合コンにいくことになった。