「星来?大丈夫…?」

「あ、うんっ!!あたしは全然平気よ。」

「朝からお前は能天気だな。」

「蒼刃っ!!」

「なんだよ?んな驚くことか?」

「べっ…別に驚いてなんか…。」

「そーかよ。
今日は朝飯食ったら降りるから、お前も準備しとけよ?」

「…うん。」



気付かないフリをしようと思えば出来るほどに微かだけど、確かに蒼刃の声は少しだけ震えていた。
少し…強がっているようにも聞こえる。

あたし…何をしてあげられるんだろう?
今まで…何をしてきたのかな?
あたしは…桃依や白斗さん、そして紫紀さんの役に立ててた?



「星来。」

「なぁに?」

「あのね、星来はね…笑えばいいよ。」

「え?」

「星来が笑ってくれるだけでね、ボクはいっぱい頑張れる。それは蒼刃も同じだから。
だからね、蒼刃が不安そうな顔に見えるなら…星来はにっこり笑えばいいんだよ。
それだけでボクたちにとってはホントにホントに充分なんだ。」

「桃依…。」

「朝ごはん行こう!!早くしないと蒼刃に全部食べられちゃう!!」

「うっ…うん!!」