「二年前は理絵が、お婆ちゃんたちに助けられて、本当にお世話になりました。有難う御座いました。実は僕の仕事が忙しくて、理絵との新婚旅行も行っておりません。今回は結婚して初めて長期休暇が取れたので、新婚旅行の気分で参加させてもらいました。よろしくお願いします」

と話し終わり、お婆ちゃんたちは

「こちらこそ、よろしくお願いね」と返事をした。

その時、由紀が隣に座っている理絵に

「私、お婆ちゃんたちに、お礼を言うのを忘れていたわ。もう一度自己紹介をして言わなきゃ」

と言ったのが、みんなに聞こえて、紀恵お婆ちゃんが

「由紀さんの自己紹介は、一度で充分だわ。お礼は、なんどもメールで頂いているし気持ちは充分届いていますよ」

言われて、由紀は頭を掻いた。

それぞれの自己紹介が終わり、食事を始めて紀恵お婆ちゃんが

「食事をしながら明日からの計画を立てましょうよ」

と言ったので、明日からどうするかの相談を始めた。

由紀たちは、四国のことをあまり知らず、最も知っているのが勇太であるが、勇太にしても学生時代に一ヶ国巡りなどで直たち友人と幾度か来た事があるだけであり、そんなに詳しい訳ではない。

結局、お婆ちゃんたちの色々な情報を頼りに計画を立てていく。