「恥ずかしいなんて…。俺も一緒なんだけど……」



「えっ…」



うそっ、という顔でパッと俺を見た



「あっ、やっと顔見れた」



「っっ///やっぱり騙したのねぇ―…//」




涙目で俺を睨むようにして見る花音



でもその目はとても、睨んでるようには見えなくて、不覚にもドキッと胸が高鳴った



いつもそうだ……



こいつといると、ペースが惑わされる



さっきの保健室でも、最初はからかってやろうとか、それぐらいの気持ちでいたのに……




あんな甘い声をあげるから―……




考えば小さい頃から、花音は思い通りにならなかったな―…




欲しいものは何でも手に入ったのに―…



花音だけはどうしても手に入らなかった……