次の日は朝から不動産屋を何件も回り、昼には漸く住む場所が決まった。 男と暮らしていた家からほど遠く、麗奈の職場から近いハイツに決まった。 「ありがとう、隼人」 「まだだ。次行くぞ」 「えぇ?!明日でいいじゃないっ。私、疲れたわー」 「俺より若いくせして何言ってやがる。ほら、行くぞ」 「若いって、一つしか変わらないわよー」 麗奈には悪いが今日全部済ませてしまった方が、俺の都合がいいからな。 勝手で悪いな。