こんな教室ありましたっけ?
みたいな部屋に連れて行かれた私。
禁断のその扉を開けると…
「え…な、奈緒っ?!」
『なほやぁ』
「うわっ! 抱き付くな! 血が付く、変態が移る」
愛しくも憎らしい弟との感動の再会を悉(コトゴト)くバッサリと拒否された可哀想な私はこれ見よがしに直也の制服に赤い薔薇を(※ただの血)を咲かせてやった。
「やべ、制服…超芸術的になった」
『よかったふぇ』
「この制服と同じように家の響様をしてやるから楽しみにしとけよ」
『………申し訳ないでふ。全力でごめふなさい』
私が半泣きで鼻血を垂らしながら謝っているのに
「奈緒ちゃんってほんと面白い」
リアル響様はキラキラとそんなことを言っている。