普段使わない脳をフル活動するも…………ショート
「ほら、直也くんがそう呼んでるもんね!」
『そ、そうです』
「奈緒。タメなんだから敬語なしでいいんじゃないかしら」
『…うむ』
夢の助け舟により、
なんとか回避。と思ったにもかかわらず
「お前、遊のこと知んねーの?」
な、ナイト…お黙りっ!!!
「サッカーとかで表彰台いっつも出てんだろ?」
すみません、人間に興味ないんです。
と言える訳もなく……
『……響様にしか見えませぬ』
「誰だよっ?!」
パニクる、ナイトにリアル響様は
「奈緒ちゃんが好きなアイドルなんだって」
と笑った。
「俺、芸能人に似てるとか言われるの初めてで、テンション上がってんだよ! 響様?…見てぇ」
「へぇー…」
「准、どーでもいいって思ったろ?」
ナイトとじゃれ合うリアル響様の顔は……いつも画面でキュンする響様とは少し違う。
――なのに胸が騒ぐ理由をまだ奈緒は気付いていない。