二宮先生はぶしつけな程

じろじろ俺を見て言った



『翔くんは一ヶ月前に入

社したばっかりなんだよ

。わかんないこともある

と思うけどいろいろ教え

てあげて』

二宮先生はドアを人が入

れる広さに開けた。

『取りあえず、立ち話も

何だから入って下さい』



リビングに通されると、

着替えてくるからと言っ

て二宮先生はいったん奥

に引っ込んだ。

失礼だとは思いながらも

部屋の中を見渡した。

部屋の中はびっくりする

くらい簡素で物がない。

掃除が行き届いてると言

うより単に何もないと言

うのが正しい感じだ。