白ばむ意識の中で、感じる熱い熱い熱はワタシを攻め立てる。
「ぅ…ん、ふ」
「奏多、愛してる…何も心配しなくて良いから…っ」
唇を離し、至近距離で囁かれた言葉に涙がこぼれた。
まるで私の過ちを赦してくれるかのような囁き。
押し付けられ、これ以上は重ならない場所から更に熱が生まれる。
それは、私の熱か。
それとも、拓海さんから解放された熱か。
よくわからないままに、また口付ける。
はしたないとわかっている、けど今だけは私から求める事を赦してください。
「奏多…大丈夫か?」
「…ごめ、なさい」
「大丈夫、心配いらない。辛かったら頼れば良い。」
抱きしめられる腕が何より安心できる場所になった。
全てを見透かしたような拓海さんにどこか安堵すらしてしまう。
「…話せる事か?」
「っ、ごめんなさい…今は」
「わかった。けど、忘れないで。俺はいつだって奏多の味方で、いつだって奏多の傍にいる。」
強すぎる抱擁はなにもかもを赦されてしまうような気さえする。
私が犯した罪は、きっと赦される事なんかじゃないけれど。
貴方さえ傍にいてくれるのならば、なんだって堪えられる。
「…アイシテル、」
「俺も、奏多だけを愛しているよ。」
ほら、これだけでこんなにも幸せなんだから。