「退いてよっ…!!」 体長が大の大人ほどの鬼狼が少女の身体の左側半分ほどにのしかかっている。 (まだ一匹いるはずなのに…!!) このままでは、 と思っていたとき、すぐ近くで音が聞こえた。 何か大きな物がドサリと地面に落ちるような音だった。